2017年1月17日火曜日

DropboxからOneDriveへの移行を考えてみた結果・・・


職場(大学)の部署では現在Dropboxを使っているのですが、職場全体ではMicrosoftのOneDrive for businessを契約しているので、移行を検討してみました。

OneDriveは、職場で導入されているとはいえ、別のファイル共有システムも稼働しており、あまりOneDriveを使っているひとは少ないようです。とはいえ、部署で使用料を払ってDropboxを使うより、OneDriveを利用したほうがコスト削減、セキュリティの面で良いのは確かです。そこで、DropboxとOneDriveへの移行を真剣に検討してみました。

現状(Dropbox利用)について

Dropboxは、言わずと知れたクラウドでファイル共有できるサービスです。
現在は、DropboxのProプラン(月額1,000円)を1ユーザー ぶん、契約しています。そして、そのアカウントを複数台のPCで利用しています。規約違反ではありませんが、数名でパスワードを共有しているので、あまり褒められたことではありません。

Dropboxのプランについてはこちら。
https://www.dropbox.com/business

移行先(OneDrive)について

移行先候補のOneDriveは、Microsoftが提供するファイル共有サービスです。昔はSkyDriveという名前でした。

私の大学ではOffice365 for Educationを契約しており、その機能の1つとしてOneDrive for Businessを利用できます。

普通のOneDriveとOneDrive for Businessの違いは、公式ページのQAには次のように書かれています。
OneDrive は、Microsoft アカウントまたは Outlook.com で設定できるオンライン個人用記憶域です。OneDrive を使って、ドキュメント、写真、その他のファイルをクラウドに保存したり、友人と共有したり、コンテンツで共同作業を行うこともできます。どのように使うかは自由に決められます。
OneDrive for Business は、業務用のオンライン記憶域です。OneDrive for Business は組織によって管理され、同僚と作業ドキュメントの共有や共同作業を行うことができます。組織のサイト コレクション管理者がライブラリの使い方を管理します。
うーん、これだけ見ると、機能面であまり大きな違いはないように見えます。
しかし実際は、Office365の様々な機能との連携がはかられており、操作感は似ているものの、できることはだいぶ違います。この説明の分かりづらさはさすがMicrosoft。
ともかく、ここでは個人用ではなく企業用のOneDrive for Businessへの移行を検討します。以下ではOneDrive for Businessを単にOneDriveと記載します。

DropboxとOneDriveの機能比較

さて、ここからが本題です。DropboxとOneDriveには、どのような機能差があるのでしょうか。

まずは、ファイル共有サービスに必要そうな機能について比較表を作ってみました。価格については比較していません。
機能 Dropbox Pro OneDrive for Business
容量上限(ユーザーあたり) 1TB 1TB
iOSアプリ
Androidアプリ
ファイルの復元
ファイルの履歴管理
権限管理
パスワードつき共有 ×
有効期限つき共有 ×
フォルダ選択同期
他サービスとの連携
この表の通り、どちらも基本的な機能はそろっていますが、Dropboxの方かゆいところに手が届いています。Dropboxは非Dropboxユーザーにファイルを共有する時、パスワードをつけたり、ダウンロードの有効期限を設定できたりします。OneDriveはそこまで細かい設定はできません。

続いて、比較表では説明できないDropbox、OneDriveそれぞれの特徴を比較します。

Dropboxの特徴

ファイルリクエスト機能

Dropboxには、ファイル共有の基本機能以外に、便利な機能がいろいろあります。その1つがファイルリクエスト機能。これは、Dropboxユーザーではない人からも簡単にファイルを回収できる機能です。これについては別途記事「Dropboxのファイルリクエスト機能が地味に便利だった」を書いたので、ご覧ください。

その他独自機能が豊富

Dropboxではファイルリクエスト機能のほか、チーム、写真アルバム、Paperなど、便利な機能がたくさんあります。ただし、その多くは他のウェブサービスで代替できるもの(あるいは他のサービスの方がより使いやすいもの)も多いです。例えば、ウェブブラウザ上でファイルを直接編集できるPaper機能は、まだまだGoogle DriveやOffice365の方が優れていると思います。

同期のスピードが速い

いろいろなブログで言及されるように、Dropboxは、OneDriveに比べて同期(ダウンロード、アップロード)の速度が速いようです。OneDriveは、クラウドストレージの中では速度が遅い方のようです。 主要オンラインストレージの速度比較

OneDriveの特徴

Office365との連携が多機能

OneDrive最大の特徴はこれです。Office365のいちサービスという位置づけなので、他のOffice365サービス(Sharepoint、Word、Excel、Powerpointなど)との連携がしやすくなっています。ブラウザのOneDriveでWordファイルを開くと、Office365のWord Onlineを使ってブラウザ上で直接編集ができます。その再現度も、やはり本家だけあって他のGoogle Driveなどよりも優れています。

職場公認、そしてMicrosoftという安心(?)

Office365を導入している場合、OneDriveは職場公認のツールとなるでしょう。大きな組織は、勝手に非公認のクラウドサービスを使うことを嫌う場合(または認めない場合)があります。また、企業としてのMicrosoftはDropboxよりも知名度が高いので、一般的な安心度で言えば高いでしょう。

まとめ:OneDriveへ移行するか?

結論としては、OneDriveへ移行する方針で考えています。
DropboxとOneDriveを比較すると、クラウドストレージとしての性能や使い勝手はDropboxの方が優れている、と思います。ただし、OneDriveも決して使いづらい訳ではなく、Office365の連携など優れた点も多々あります。MicrosoftはOffice365の強化に力を入れているので、今後の機能改善も期待できます。組織全体でOffice365を導入している場合はOneDriveを利用するのが、総合的に見れば良いのではないでしょうか。
というわけで、Dropboxに名残惜しさはありつつも、OneDriveへの移行計画を立てようと思っています。

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