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2021年9月1日水曜日

【オリジナル問題が使える!】多言語タイピング練習アプリを公開しました

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2020年9月25日金曜日

【更新】ロシア語・キリル文字タイピングを練習できる"Typing.Cyrillic"を公開しました

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2020年4月4日土曜日

Zoom以外のオンライン授業用コミュニケーションツールを比べてみた(Google Meet / Microsoft Teams)

新型コロナウィルスの感染拡大により、世界の教育機関は一斉にオンライン授業への舵を切りました。教育機関で特に利用が増えているのはZoomというサービスです。特に、日本国内の大学などの高等教育機関は、なぜかZoom利用が基本になりつつある雰囲気です。

たしかにZoomはオンライン授業に便利ですが、1つのサービスに利用が集まると問題も出てきます。一昔前のようにアクセス集中で簡単にサーバが落ちることは減りましたが、それでもダウンすることもあります。また、つい最近のニュースにもあったように、セキュリティー上の問題が発生すると、一斉に多くのユーザが影響を受けます。

人気ビデオ会議アプリ「Zoom」が今も抱えるさまざまな問題 | TechCrunch Japan

ということで、Zoom以外にオンライン授業に使えるコミュニケーションツールについてまとめてみました。

オンライン授業に用いるコミュニケーションツールの条件は

まず、なぜ今、みんながオンライン授業のためにZoomを使い出したのか考えてみましょう。それにはいくつか理由があるはずです。

筆者は、オンライン授業に適したコミュニケーションツールには、コスト面をひとまず除くと、次の5つの条件が必要なのではと考えています。

①複数人同士のビデオ通話・チャットができる
 ②ライブストリーミングができる
③コラボレーション機能がある(あるいは外部ツールと連携できる)
④権限管理(閲覧制限)ができる
⑤プライベート用のコミュニケケーションツールと混同しない

一つずつ、背景を見ていきましょう。

①複数人同士のビデオ通話・チャットができる

まず一般にオンライン授業というと、この機能が必須になります。大学の授業ではディスカッションや質疑を取り入れた授業が多いので、ただ授業をビデオ配信ではなく、双方向でコミュニケーションができなければいけません。これはだいたいのツールにあります。

②ライブストリーミングができる

とはいえ、100人を超えるような大人数の講義だと、色々と収拾がつかなくなります。そうした大規模な講義は、Youtube Liveのように、1人から受講者多数に一方的に配信する形式が望まれます。この機能も1つのツール内にあった方が便利です。

③コラボレーション機能がある(あるいは外部ツールと連携できる)

授業資料のシェアや共同編集をすることが多くなります。そういった機能が、コミュニケーションツール内にあるか、または容易に外部のコラボレーションツールと連携できることが望ましいです。

④権限管理(閲覧制限)ができる

オンライン授業とはいえ、学校外の人に見られては困ります。変質者がオンライン授業に侵入したというニュースもありました。なので、閲覧権限を持った学生だけが参加できるよう管理できる必要があります。

⑤プライベート用のコミュニケケーションツールと混同しない

①〜④だけ見ると、じゃあLineやinstagramでもいいじゃん!てなりますが、プライベート用のSNSを授業で使うのは、学生も嫌でしょうし、教員も嫌です。なので授業用は別のツールを用いたいです。

ほかにも望ましい条件はあるでしょうけど、個人的にはこの5つが満たせればいいかなと思っています。そして、これらを満たすツールとして、Zoom、Google Meet、Microsoft Teamsを紹介します。

Zoom



https://zoom.us/jp-jp/education.html

それではまず、いま大本命のZoom。注目が集まっているのは、上の①〜⑤の条件を満たしているからという事があると思います。

①のビデオ通話・チャットはもちろん、基本機能としてあります。ただし無料ユーザは通話時間の上限が40分、参加人数は100人までとなっています。新型コロナウィルスの流行を受けて、教育機関のユーザに対しては40分の上限を一時的に取り除いています。なので、90分の授業をZoomでやっても大丈夫なわけです。

②のストリーミングは、「ウェビナー」という機能として備わっています。これは有料プランでないと使えません。

③コラボレーション機能は、Zoomはそこまで強くはありません。ファイル転送ができるくらいで、ファイル共有や共同編集となると、Dropboxなど別のサービスと連携することになります。

④権限管理も、大丈夫です。授業にパスワードをかければ、リンクを知っていても忍び込むことはできません。

⑤プライベートツールとの兼ね合いも、ZoomをLineのように友人と家族とのやりとりで使うことは、まずないと思います。

Zoomの最近の躍進は、こういった条件が満たされていることのほかに、Zoomはコロナウィルスの問題が出る前から、教育関係者の中で流行り始めていたことも大きかったと思います。

2019年の夏ころだったか、自分でSkypeの設定もできなかったような大学教員がZoomで打ち合わせをしていて驚いたことを覚えています。

Google Meet


https://gsuite.google.co.jp/intl/ja/products/meet/

次に、Googleの提供する"Meet"です。これは、G suite Educationなど、Gmailを使うサービスを組織で契約している場合に使えるサービスです。2020年7月1日までは、どのような契約プランでも無料で使えるようになりました。

G suiteの大きな特徴としては、ウェブブラウザだけで全て完結するということです。ZoomやTeamsはデスクトップソフトのダウンロードが必要か、あった方が便利です。
①ビデオ通話も、ブラウザ(またはスマホアプリ)上で行います。Chrome以外のブラウザでも多くの場合は対応しています。ブラウザではなく電話やビデオ会議専用のPolycomなどを通じての参加もできるようです。参加人数は250人まで。

②のストリーミングは、なんと10万人まで視聴が可能なようです。まあ10万人の視聴する講義なんて無いと思うので、この数は無視していいですが、ともかく大人数への配信も問題ないということです。またこの機能は、管理者の設定次第では使えないこともあるようです。

③コラボレーション機能は、Meetの画面上では直接使えるものはあまりありません。基本的にはGoogleの提供する様々なサービス(ドライブ、Classroomなど)を併用します。
④権限管理も、招待制にできるので、大丈夫です。組織のアカウントを持っていなくても参加できるような設定(リンク発行で参加)も可能です。

⑤プライベートとの兼ね合いも大丈夫ですが、個人でgmailアカウントを持っている人も多いので、利用するときに学校アカウントと間違えて個人アカウントでログインしており参加できないというトラブルも想像されます。

Chromebookを全学生に配布しているなど、Googleべったりな機関はMeetを使えばいいのではと思います。ブラウザだけで完結するよう、作りはかなりシンプルで、動作は軽快です。

ただGoogleにありがちな、ヘルプやチュートリアルが不親切な面があるので、最初はとっつきづらいかもしれません。

Microsoft Teams


https://www.microsoft.com/ja-jp/education/products/teams

最後にMicrosoft Teamsです。これはOffice 365の機能の1つであり、Office365 Educationを契約している教育機関で使うことができます。契約プランによっては含まれていない場合もあります。およそ3年前に開始されたサービスで、チャットツールSlackの対抗馬としてまさに売り出し中のサービスです。

①ビデオ通話は、ブラウザとデスクトップソフト、スマホアプリいずれでもできます。ビデオ通話の最大参加人数は、Meetと同じ250人。

②ストリーミングは、「ライブイベント」機能として使うことができます。Teamsの場合は視聴者1万人までらしいですが、講義には十分な量ですね。

③コラボレーション機能は、おそらくTeamsが一番強いと思われます。ファイル共有にはOnedrive、さらにOffice365のWord, Excel, Powerpoint, OneNoteなどと連携できます。Teamsのデスクトップアプリを設定すれば、その画面上でWordやパワポの共同編集まで一貫してできます。

④権限管理も問題ありません。Teamsでは、「チーム」単位でチャットグループを管理し、その中で通話や配信を行います。なので、最初に講義のグループを作ってしまえば、次に授業を行うときもアクセスが簡単です。

⑤プライベートとの切り分けも容易だと思います。Gmailに比べると、microsoftの個人アカウントを使っている学生は少ないはずです。

Office365 Educationを契約している教育機関は多いので、導入ハードルは低いはずです。また、wordやパワポを直接使えるというのは便利です。

一方、これはMicrosoftにありがちですが、多機能なぶん、どうしても動作にもっさり感が出てしまいます。

こういうツールはあまり入門書は出ないのですが、4月下旬に出版されるものもあるようです。

結局、どれがいいのか?

どれが一番かという結論は特にありません。

それぞれの機関で状況が違うので、ケースに応じて使用するツールを決めればいいのかなと思います。

ただ、もともとGoogleのG suiteやMicrosoft Office365を法人契約していて、MeetやTeamsをすぐ使える状態にあるにも関わらず、「みんなが使っているからZoomを使おう!(無料だし)」となりかけている現状には少し違和感を感じます。

筆者はGoogleやMicrosoftの回し者ではありませんが、本当にZoomを必要としているユーザーのためにも、Zoom熱は少し冷まして、他のツールも検討してみてはどうかなと思います。

2018年8月20日月曜日

Microsoft Teamsの研究3:Teams無料版は有償版ユーザーも活用できる!

Microsoftが提供するチャットコラボレーションツールの「Teams」は、2018年7月に無料版の提供が始まり、Office365を契約していなくても、誰でも利用できることになりました。

Microsoft、「Slack」対抗の「Teams」を無料で提供開始 日本でも - ITmedia NEWS

この無料版は、無料でTeamsを使いたい新規ユーザーだけではなく、すでに有償版を利用しているユーザーにも活用できる事を紹介します。

※ 関連記事
Zoom以外のオンライン授業用コミュニケーションツールを比べてみた(Google Meet / Microsoft Teams)

2020/4/8 追記
現在、新型コロナウィルスの感染拡大を受けた在宅勤務の増加で、この記事へのアクセス数が増えています。在宅勤務を増やす・また生産性を向上させるため、Teamsの使い方で気になる点があればお問合せフォームかコメント欄からご連絡ください。
可能な限りブログ記事にし、微力ながら在宅勤務の導入・効率化に貢献したく思います。

無料版と有償版の違い

本題へ入る前に、Teams無料版と有償版の違いを確認しましょう。

Microsoftの公式ページを見ると、有償版で利用可能だが無料版では使えない機能は、以下の通りとなっています。


Microsoft Teamsを無料で
  • Exchange によるメール ホスティングと独自のメール ドメイン
  • OneDrive、SharePoint、Planner、Yammer などの Office 365 のサービス
  • ファイル ストレージの容量(無料版:ユーザー 1 人あたり 2 GB と共有ストレージ 10 GB、有償版:ユーザー 1 人あたり 1 TB)
  • あらかじめスケジュールを設定した会議
  • 会議の録画/録音が Microsoft Stream で可能
  • 電話での通話と電話会議(プレミアム版ではアドオンで使用可能)
完全無料のため、月540円〜1,000円以上の有償ユーザーと差があるのは当然ですね。
一方、上記以外の機能は無料版でも全て使えるわけです。チャットは無制限、ユーザーはプレミアム版と同じ300ユーザーまで、個人・チームでのビデオ通話も同じようにできます。

ストレージの容量さえ気にしなければ、無料版でも十分に活用できるものになっています。

有償版ユーザーによる活用:組織外とチームを作る時

さて、本題の有償版ユーザーによる無料版Teams活用の方法に話を移します。

活用できるのは、 組織外の人とチームを作る時 です。

筆者の職場はOffice365 Educationを契約しておりTeamsも使えるのですが、組織外のユーザーを招待することが禁止されています。

これにより、組織外の人とのやりとりは、SkypeやSlackなど他のツールに切り替えねばなりませんでした。この状況が、無料版の登場により解決されそうです。

どういうことかというと、①組織外の人に無料版アカウントを作ってもらい、②自分の組織アカウントを招待してもらう ことで、組織外の人ともTeamsの有償アカウント1つで繋がることができるのです。

以降、簡単に手順を紹介します。

①組織外の人に無料版アカウントを作ってもらう

まずはチームを作りたい組織外の人に、無料版アカウントを作ってもらいます。

Microsoftのページから、「無料でサインアップ」をクリックして、登録します。



こういうWebサービスがはじめての人は、ちょっと戸惑うかもしれません。そんな時には「Skypeの進化版です!」と説明すれば分かってもらえると思います。誰もが知るMicrosoftだし、Slackやチャットワークを使ってもらうよりはハードルが低いはずです。

ブラウザでも使えますが、ソフトをダウンロードしてもらった方が便利なので、PCかタブレット、スマホにソフト(アプリ)をダウンロードするように伝えましょう。

②自分の組織アカウントを招待してもらう

お相手(組織外の人)のセットアップが無事に完了したら、チーム名の右にあるメニュー(・・・マーク)から、「メンバーを追加」を選びます。


そして、対象者(ここでは自分の組織アカウント)を追加してもらいます。



これで、組織外の人に準備してもらうことは終わりました。

③自分のアカウントで、組織を切り替える

招待してもらうと、招待の通知がメールやアプリ上に届いています。まず、それを承認します。


招待を承認すると、右上のアカウントあたりのメニューで、組織が切り替えられるようになっています。そこから、新しい組織に切り替えましょう。


すると、見た目はあまり変わりませんが、新しく作った組織の画面へと切り替わります。

もちろん、今まで有償版で使っていた機能は使えませんし、ストレージも無料版に準じます。

まとめ

Teams無料版を有償版ユーザーが活用する方法を紹介しました。堅い大企業や教育組織の場合、情報漏洩対策などの点から「組織外のユーザーを招待する」権限を無効にしている場合が多いと思われます。

それでも、組織外のユーザーとTeamsでやりとりしたい時はあると思います。そんな時に、この方法は有効ですね。自分も無料のTeamsアカウントを新規作成するという方法もありますが、アカウント切り替えは面倒ですから。

とはいえ、有償版ユーザーからすると、いちいち組織を切り替えなければいかないのが、若干面倒です。このあたり、複数の組織をシームレスに使えるようにできると、使いやすくなるのになと思います。(まあ、組織を間違えてメッセージやファイルを投稿するのを防ぐという面はあるのかも)

ひとまず、無料版の提供は大きな一歩なので、今後の発展を願います。

この辺の本が参考になりそうです。

2018年7月4日水曜日

QRコードは簡単に作れるという話



QRコードって、日常でよく見かけますよね。正方形の、3隅に目印のついたバーコードです。

実はこれ、誰でも簡単に作ることができるのです。このことは案外知られていないようなので、ここで紹介しておきます。

QRコードとは

そもそもQRコードとは何なのか。QRコードを発明したのは、実は日本の会社「デンソー」です。

デンソーが運営しているサイト「QRコードドットコム」によると、デンソーウェーブ(当時は現・株式会社デンソーの一事業部)がQRコードを発表したのは1994年のこと。当初は自動車部品業界などに採用され(デンソーはトヨタグループですからね)、2000年代、カメラつき携帯電話の普及とともに、QRコードも一般に広がり始めました。

デンソーが特許を保有していますが、オープンにしている規格のため、誰もがこの技術を利用できます。

QRコードの作り方

さて、それでは肝心のQRコードの作り方について。

まず、Googleなどの検索エンジンで「QRコード 作成」と検索してください。上位にいくつかQRコード作成のウェブサイトが表示されます。そのうちどれを使っても問題ありません。

QRコードの開発元デンソーもQRコード作成サイトを公開しているので、どれがいいか分からなければこちらを使いましょう:QRコード作成|QRの解析 無料【公式】

使い方は簡単です。例えば、QRコードを読み込んでどこかウェブサイトにアクセスさせたい場合、そのURLをボックスに入力します。そして「QRコード作成」ボタンを押します。


するとダウンロードボタンがあらわれるので、これを押します。QRコードが画像ファイルとしてダウンロードされます。



あとはこれを、ファイルに貼り付けたりして、使えばいいのです。

まとめ

QRコードの作成、簡単ですよね。でも意外と一般には知られてないみたいで、QRコードをさっと作れると「すごーい!」と言われたりします。全然、すごくないんですけどね。

QRコードは単にURLへ誘導する以外にも、いろいろな使い方ができます。

例えば、チラシAとチラシBにそれぞれ違うURLのQRコードを貼ってアクセス統計を取ると、AとBどちらの方が効果があったのか(たくさんアクセスを集められたか)判定することができます。

ぜひ、普段のお仕事に活用してください。

2018年4月29日日曜日

PowerAppsで作るアプリ例 (1):学生情報検索アプリ


Microsoftは、モバイルアプリをプログラミング不要で数分で作れてしまうPowerAppsというサービスを提供しています。
では、このPowerAppsでどんなアプリが作れるのか、実際に作ってみた例を紹介します。

この記事では手順を1つ1つ詳細までは解説しません。あくまでアプリの作例とその大まかな構造を紹介することで「こんな感じで、こんな簡単に作れる」ということを分かっていただければと思います。

概要

今回作ったのは、学生情報検索アプリです。私の職場は大学で、学生の交換留学プロジェクト(大学全体の交換留学ではなく、特別プログラム)を担当しているので、海外へ送り出した学生と、日本へ留学に来た学生をそれぞれ管理するアプリが欲しいと思い、作ってみました。

表側の構造

アプリの見える部分(表側)構造は、次のようになっています。
  • トップページ
  • 派遣学生管理ページ
  • 派遣学生新規追加フォーム
  • 受入学生管理ページ
  • 受入学生新規追加フォーム
それぞれ、実際の画面と機能を見ていきましょう(表示されている情報はダミーデータです)。

トップページ



派遣学生・受入学生管理ページへそれぞれジャンプするボタンがあるだけです。

派遣学生管理ページ


名前、派遣先国、連絡先などで検索できます。情報は右側に表示され、保存・削除ができます。 また、右上「+」のボタンから新規追加できます。

派遣学生新規追加フォーム


新たな学生の情報を登録できます。

受入学生管理ページ


名前、出身国、連絡先などで検索できます。情報は右側に表示され、保存・削除ができます。 また、右上「+」のボタンから新規追加できます。

受入学生新規追加フォーム


新たな学生の情報を登録できます。

裏側の構造

表側(見える部分)の構造を紹介しましたが、では、裏側はどのような仕組みになっているのでしょうか。

PowerApps編集ソフト(ブラウザ版)で、裏側の構造を確認してみましょう。



表側のそれぞれの画面に対応した画面が作成されています(Welcome, Inbound, Outbound, InboundEdit, OutboundEdit)。作りたい画面=構造です。わかりやすいですね。初期状態では1枚しか画面がないので、作りたい画面の分だけ、新たに作成する必要があります。

派遣学生管理ページを例にして、その中がどういう構造になっているか紹介します。
左側の「画面」の「Outboundlist」を展開すると、その画面に含まれる様々なパーツのリストが表示されます。


このアプリで重要なのは、 1.学生情報を一覧表示する左部分(Outboundlist)と、2.その内容を表示し編集ができる右部分(Form2_2)です。この2つはそれぞれデータベースに接続され、データの読み書きがなされる部分です。

1.Outboundlistは、「ギャラリー」というパーツです。これは「挿入」メニューから追加できる要素で、あらかじめ何種類かデータ表示方法のテンプレートがあり、その1つです。2.フォームも「挿入」メニューから追加できます。

他は、検索窓、他のページへのジャンプボタン、保存ボタン、削除ボタンがあり、それぞれ関数を付け加えると機能を果たすようになります。

データベース

学生の情報が出てくるということは、データベースがあるはずです。このアプリの場合は何を使っているかというと、Office365のOneDriveです。

OneDriveに学生の情報を蓄積するExcelファイルを保存し、そことPowerAppsを繋げているのです。

ファイルの保存先はOneDriveでなくとも、DropboxなどPowerAppsが連携可能なストレージサービスやデータベースであれば接続が可能です。

まとめ

PowerAppsを使ったアプリの例とその構造を紹介しました。

このアプリを作る難易度ですが、機能自体はシンプルなので「Excelの関数が使える(苦手じゃない)人であれば作れる」程度だと思います。ただ、はじめてだと手間取る部分が多いはずです。慣れれば2−3時間くらいで作れるでしょうね。

例として「学生情報の管理」アプリとしましたが、これとほぼ同じ構造で、顧客管理や在庫管理アプリなどが作れるでしょう。

今後もPowerAppsを使ったアプリ実例は、不定期に紹介していきたいと思います。

PowerAppsの入門書もぼちぼち登場しています。


※個人情報をExcelに入れてクラウドストレージ上に置くのは、職場によっては情報管理規定に反する可能性があります。私の職場もそのおそれがあり、アプリは実運用していません。

2018年4月5日木曜日

【2018年版】これから大学で働く人に読んでもらいたいIT入門記事


この春から、全国の大学で職員、教員、研究員、コーディネーターなどとして働き始める方はたくさんいると思います。

大学の特徴として、とにかくデスクワーク、ペーパーワークが多いという点があります。Excel、Word、パワポのオンパレードです。なので、何にもまして、Officeソフトを中心にITを活用して、業務を効率的に進める事が重要になります。特に最近は、国公立大学での人員削減や採用抑制が目指されているので、効率化の必要性は高まっています。

正規職員として採用された 方は新人研修などがあるかもしれませんが、教員や研究員、非正規職員にはほとんどないでしょう。分野や研究室にもよりますが、これまで研究一筋で事務仕事など経験がないという方には試練の連続だと思います。

このブログでは、IT系企業を経て大学で働いている筆者が、ITを活用して業務を効率化するための記事をいろいろと書いています。

その中から、まさにこれから大学で働く新任者に役立ちそうな記事を選んで紹介します。

全般・心構え

まずは心構えからです。パソコン仕事が苦手な方は、まず読むことをおすすめします。パソコンを使いこなすのは難しい・・・と思い込まず、「楽をしよう」と認識することが大切だと思います。
わざわざ右クリックしたり、メニューを選択しなくても済む「ショートカットキー」という方法。使ったことのない人は、基本的なものから試しましょう。

Officeソフト

名前のリストとテンプレートをもとに、修了証を簡単に作る方法です。ほかにも宛名印刷、通知文書などにも応用できます。
これもWordの差込印刷機能に似ています。あるリストをもとに、別のシートで何かを一括入力したい時に便利です。

Office365

普通のOfficeソフトではなく、オンラインで使えるMicrosoftのサービス「Office365」を組織全体で契約している、というところも多いと思います。

Office365はWordやExcelをブラウザーで使えるほか、データをクラウドに保存できたり、アンケートフォームを作ったり、業務アプリを作ったり、といった機能があります。これらをうまく活用すれば、仕事をさくさく進めることができます。

まずはフォーム作成機能のFormsについて。フォーム作成はいまや、必須の事務スキルと思います。
Office365には、Skypeの発展版のような、チャットを使ったコミュニケーションツールのTeamsがあります。チームでの作業を迅速にできます。
ちょっと発展的ですが、PowerAppsというソフトを使えば、プログラミング不要で、オリジナルの業務用アプリを短時間で作ることができます。

メール

よくある「ファイルが重すぎてメール添付で送れない!」という場合の対処法。活用する機会があるはずです。これは特に、学生にも知ってほしいです。

ウェブサービス

オフィスワークでよくある、「画像をPDFにしたい!」「PDFを画像にしたい!」「PDFを圧縮したい!」などといった事が、ウェブブラウザだけで簡単にできちゃう、という話。
クラウドストレージのDropboxに、隠れた便利なサービスがあります。多数のひとから、ファイルをアップロードしてもらえるサービスです。レポートや写真の回収に利用できます。
ウェブサービスをたくさん使っていると、大量のパスワードを覚えなければなりません。その煩わしさから解放してくれる便利なサービスがあるのですが、果たして・・・。

小技

使う機会があるかわかりませんが、一応。

発展

本気で業務改善に取り組みたい場合は、次の記事が参考になるかもしれません。意欲のある方はどうぞ。

最後に

紹介した記事は、当ブログに掲載した記事だけなので、ITを使いこなすための心構えで書いたように、Googleで情報を調べたり、体系的に学ぶなどしてスキル向上を目指しましょう。

ここ最近、日本の大学教育や研究環境の危機が叫ばれています。
限られた資源を、研究力・教育力の向上に注ぐ為にも、大学に関わる個々人のスキルアップは欠かせないと考えています。私がこのブログで効率化の記事を色々と書いている理由もこれです。

やたらめったらITを導入すればいいわけではありませんが、こうした知識が少しでも課題解決に役立つことを願います。

最後に、愚痴の記事を一つ。
JASSOが指定するExcelフォーマットが非常に煩雑という件。この記事を書いたおかげか知りませんが、年々、少しずつ簡略化と改善が見られます。

参考文献: